【一言レビュー】
セラピスト向けに、スキーマ療法の工夫やコツをまとめた本。スキーマ療法の概要や、実際の進め方がわかりやすく説明されています。
また理解を深めるための必読書も紹介されており、どのように勉強したらいいのか、参考になると思いました。クライアントに責任を持ってスキーマ療法を提供しようとする、著者の気持ちが伝わってくるような一冊です。
『セラピストのためのスキーマ療法徹底ガイド』の目次
はじめに
第1章 スキーマ療法とは
1-1 スキーマ療法はどのようにして生まれたか
1-2 スキーマ療法が注目され、広まった理由
1-3 スキーマ療法の二つの理論モデル
1-4 スキーマ療法の流れ
1-5 スキーマ療法の主要技法
1-6 スキーマ療法のエビデンスと私自身の実感
第2章 セラピストがスキーマ療法を実践するために必要なこと
2-1 認知行動療法の知識とスキルを学び、実践する
2-2 スキーマ療法の知識とスキルを学ぶ
2-3 スキーマ療法を自ら体験する
2-4 社会正義アプローチについて学ぶ
第3章 スキーマ療法を開始するか否かの判断
3-1 認知行動療法をすでに実施しているケースの場合
3-2 はじめからスキーマ療法を希望するクライアントの場合
3-3 開始するか否かを決めるのはクライアント自身
第4章 スキーマ療法の心理教育
4-1 最初の心理教育
4-2 第一のツール:プロセスシート
4-3 第二のシート:スキーマ療法の説明シート
第5章 「チャイルドモード」と「ヘルシーアダルトモード」への名づけ
5-1 なぜ名づけをするのか
5-2 「チャイルドモード」への名づけ
5-3 「ヘルシーアダルトモード」への名づけ
5-4 「チャイルドモード」と「ヘルシーアダルトモード」へのアクセスの開始
第6章 治療的再養育法の実践
6-1 治療的再養育法とは
6-2 治療的再養育法の心理教育
6-3 治療的再養育法の具体的な実践例
6-4 時間外、セッションルーム外でのクライアントとの接触
6-5 治療的再養育法の行きつく先
第7章 お膳立ての必要性とその効果
7-1 お膳立ての必要性とその効果
7-2 ワークブック:レッスン1の進め方
7-3 ワークブック:レッスン2の進め方
7-4 ワークブック:レッスン3、4の進め方
7-5 ワークブック:レッスン5の進め方
7-6 ワークブック:レッスン6の進め方
7-7 ワークブック:レッスン7の進め方とその後の「お膳立て」について
第8章 モードアプローチは最初からどんどん行う
8-1 モードアプローチは最初から行える
8-2 チャイルドモードに焦点を当てまくる
8-3 お膳立て自体がモードアプローチの宝庫
8-4 家族やパートナーにも参加してもらう:治療的再養育法のチームを作る
第9章 安心安全のワーク
9-1 お膳立てが済み、いよいよ本格的なスキーマ療法に
9-2 ワークブック「レッスン8」の進め方
9-3 ワークブック「レッスン9」を通じて「安心安全」を確保する
9-4 安心安全のワークの習慣化
第10章 振り返り(ナラティブ)をじっくり行う
10-1 スキーマ療法における振り返り(ナラティブ)に対する筆者の考え
10-2 振り返り(ナラティブ)の進め方
10-3 過覚醒・低覚醒の問題にはどう対処するか?
10-4 ねぎらいのワークは必ず行う
第11章 スキーマの同定とスキーママップ作り
11-1 レッスン11:中核的感情欲求の理解から早期不適応的スキーマへの解説へ
11-2 傷つき体験の外在化
11-3 満たされなかった中核的感情欲求について
11-4 生まれ持った特徴について
11-5 質問紙の使用について
11-6 18の早期不適応スキーマの検討
11-7 早期不適応的スキーマのリストの作成
11-8 スキーママップの作成
11-9 スキーマを日々マインドフルに観察する(レッスン14)
第12章 モードの同定とモードマップ作り
12-1 モードアプローチはすでに行われている(はず)
12-2 モードの心理教育(必要に応じて)
12-3 モードの同定とモードマップ作り
12-4 モードを日々マインドフルに観察する(レッスン14)
第13章 ハッピースキーマづくりと行動変容
13-1 この段階で必要になる認知行動療法の諸技法
13-2 過去・現在・未来の「ポジティブ探し」
13-3 ハッピースキーママップの作成(レッスン15&レッスン16)
13-4 ハッピースキーママップの持ち歩きと内在化
13-5 ハッピースキーマに基づいて行動する
第14章 モードワークとイメージの書き換え
14-1 モードワークはすでに行われているのが理想
14-2 改めて「ヘルシーアダルトモード」の確認と強化
14-3 モードワークの実践
14-4 「怒り」の取り扱いについて
14-5 イメージの書き換えについて
第15章 効果検証と終結、およびフォローアップ
15-1 スキーマ療法の効果検証
15-2 終結について
15-3 フォローアップ
おわりに
『セラピストのためのスキーマ療法徹底ガイド』の基本情報
著者 | 伊藤 絵美 |
出版社 | 金剛出版 |
ページ数 | 230ページ |
大きさ | 縦:21cm 横:14.8cm 厚さ:1.5cm |
参考価格 | 3,520円 |
読書時間の目安 | 約2.5時間 |